5.願いがかなった瞬間
(ラスト旅トーク)
日本への一時帰国は約1週間でした。
ハードな帰国スケジュールの中、日本の友達とも会うことができ、励ましてもらうことができました。
そして、セブに戻ったら息つく暇もなくラスト旅トークの準備が再開されました。
・旅トークブログでの集客
・他のイベントでの告知活動
・飛び込み営業
…もう、やれることは全部やりました。
その甲斐あってか、SNS上でも反応は上々でした。
対面の告知においても、第2回の時にあったような社交辞令的な反応ではなく「面白そうだね、行こうかな」などのポジティブな反応を多くいただけました。
そして、ラスト旅トークの内容を練っていく上で、ある一つの大きな決断を下しました。
この回で初めて主催者である僕が講演しないということを決めました。
「南田は主催者なのに、なぜ講演をしないのか」
という質問も何回か受けました。
正直、イスラエルのネタを準備してはいましたし、最後だから自分の旅の話も聞いてほしいという想いもありました。
しかしありがたいことに勝呂方紀さん、岡本琢磨さん、小林源さん、藤本実希さんの4人もの興味深い旅の経験をお持ちの方々にゲストスピーカーを引き受けていただくことができました。
自分の経験のためには僕がイスラエルのネタを話すのがよかったのかもしれません。
しかし、どうすれば参加者のみなさんにより充実した内容を提供できるかを考えると、僕ではなく豪華なゲストスピーカーの方々にお話いただいた方がいいという決断に至りました。
「充実したイベントを開催する」ということを最優先に考えました。
そして迎えたラスト旅トーク当日…
受付開始からあれよあれよといううちにどんどん参加者の方が集まり、気がつけば会場が参加者で埋まってました。
みなさんのおかげで夢にまで見た満員のThe Company CEBUを見ることができました。
想定していた参加者数を大幅に上回り(海外にも関わらず日本人だけで総勢40名オーバー)、机と椅子が足りなくなるほどでした。
豪華なゲストスピーカーのお話、カメラ講座、交流会などイベント自体も非常に充実した内容で、とても楽しい2時間半でした。
参加者が多かったことで一人一人の方とそんなに長くお話をすることができなかったのは非常に残念でしたが、多くの方にお集まりいただけたためか、たくさんの個性的な旅人の方と出会うことができました。
また、参加者同士で楽しく交流されている様子を見た時もすごく嬉しかったです。
自分が作ったコミュニティで交流が生まれることの喜びもかみしめることができました。
そんなラスト旅トークの内容はこちら。
●講演1 藤本実希(司会進行)
「NYから一転タンザニアへ!私が経験した真逆生活」
●講演2 岡本琢磨
「人生を変える旅をする方法」
●特別講座 小林源
「思い出を切り取ろうpart3 ~スマホを使った上手な写真の撮り方講座~」
●講演3 勝呂方紀
「世界一周の旅で身につけた生涯使える凄いスキル」
●交流会
写真スライドショー「僕が歩いた45ヶ国part 2」
クロスロード代表の岡本琢磨さん。
旅人のための英会話学校 クロスロードホームページ https://crossxroad.com/
参加者のみなさんと旅トークの「T」を作れことは一生忘れません。
セブにはたくさんの語学学校があります。その中にクロスロードという旅人のための英会話学校があります。
クロスロードでは定期的にワークショップが開催されています。
僕は違う学校でしたが、一度だけ特別にワークショップに招待していただいたことがありました。
テーマは〜Table Talk〜でした。Table Talkはキャンプファイヤーのようにみんなでキャンドルを囲みがら、死ぬまでにやりたいことを10個発表するというものでした。
参加者には大学生から社会人まで幅広い年齢層の方がいました。
みなさん志が高く素晴らしい目標を持っている人ばかりでした。
みなさんの目標を聞いていてとても刺激を受けました。
クロスロードの方たちは年齢関係なくみんなキラキラしていました(抽象的な表現ですがキラキラが一番しっくりきます笑)。
旅トークに参加してくださった方もそうですが、旅好きの人はみんなポジティブでエネルギッシュな人が多い印象があります。
海外に出ると英語やその他の知識だけではなく、こうした素晴らしい方たちにたくさん出会えるというのも大きな魅力だなと改めて感じた夜でした。
7.旅トーク開催を通じて学んだもの
海外で1人で企画したイベント開催で得たものは数え切れないほどありました。
その中でも特に大きなものは以下の5つでした。
1起業に近い経験ができたこと
2何事も1回では本質は掴めないこと
3新しい目標ができたこと
4決断が早くなったこと
5素敵な人とたくさん出会えたこと
1.起業に近い経験ができたこと
冒頭部分でも触れましたが、イベントを開催するためにはやらなければいけないことが山ほどあります。
たくさんのことを検討したり交渉したり、収支を考えたり…。
時にはいいものを作るために自分でやらずに誰かにやってもらという選択も考えなければなりませんでした。
膨大にあるやらなければならないことに追われてた第1回の準備中に僕はふと気づきました。
「これって起業みたいやん」って。
ビジネスがやりたいと言った僕に先生がなぜイベント開催を勧めてくれたかがそこでわかりました。
また、セブ滞在中に何人かの起業家の方の話を聴く機会がありました。
そこで起業家の方が口を揃えて言っていた「社長は孤独だよ」という意味も何となくわかりました。
1人でイベントを企画したことで、全ての決定権は自分にあります。
しかし同時に全ての責任も自分にあります。
失敗しても成功しても全部自分の責任になります。
いくら周りの人に相談できて助けを得られたとしても最後に何かを決めるのは自分だということです。
孤独と戦わなければいけませんが、自分の描いたものを形にできたり、自分が頑張ったら頑張った分だけ結果として返ってくるのは魅力に感じました。
もちろん本物の起業はもっと大変なことだし甘くないと思います。
こんなので分かったようなことを言っていたら、世の社長さんにバシッと頭を叩かれることでしょう。
でも今回の経験で、起業というもののほんの一部分を経験できたことは間違いありません。
今回は膨大な量の仕事をマネージメントしながら一通り1人でこなしてきましたが、今回の経験を活かして今後は人を使って大きなものを作るというステップに進みたいと思います。
2.何事も1回では本質はつかめないのがわかったこと
3回イベントをやってみて、3回やらないと分からないこともたくさんありました。
言い出したらきりがないですが5、6回やらないと分からないこともたくさんあったに違いありません。
当たり前のことかもしれませんが何事も1回では本質はつかめなくて、複数回繰り返すことで初めて見えてくるものがたくさんあるんだなって複数回のイベント開催を通じて改めて感じました。
特にイベントの場合はリピートをみたり、出た結果から次はどうするかを考えるということも大事です。
何事も上手くいくこともあれば、そうでないこともあります。
今回複数回やったことでトライアンドエラーを経験できたことは有意義だったと考えています。
3.新しい目標ができたこと
旅トークを開催して今思うことは、大変なことも多かったですが、やってみてすごく楽しかったことです。
たぶん主催者の僕が一番楽しんだ自信があります(笑)。
旅トークでたくさんの方の話を聴けたことで①夫婦で世界一周をする、②アイスランドに行く、という新たな目標もできました。
僕はもともと世界一周は全く興味ありませんでした。
でも勝呂さんや岡本さんの世界一周経験者の方の話を聴かせていただいて、僕も世界一周してみようという気持ちになりました。
僕は死ぬまでにどうしても行きたいところを20代のうちに全部行ってしまいました。
そのためか、どっかで世界を知った気になっていたのかもしれません。
しかし、第2回旅トークで勝呂さんのアイスランドのお話を聞いて衝撃を受けました。
自分が分かった気になってた世界にまだまだ自分の知らない場所がたくさんあるんだなと気づきました。
近頃はサッカー観戦の旅が続いていましたが、久しぶりに冒険的な旅がしたくなりました。
4.決断が早くなったこと
実は帰国後、何度か大きな決断をする機会がありました。
僕はもともと考えすぎて決断に時間がかかるタイプなんです。
でも帰国後はメリットとデメリット、懸念事項を瞬時に洗い出し、以前に比べ決断までにかかる時間が短くなりました。
旅トークを開催するにあたってたくさんの決断をしてきました。
時には時間に追われた中で瞬時に決断しなければならないこともありました。
きっとその経験が今に活かされているのではないかと感じています。
5.素敵な人とたくさん出会えたこと
旅トークを開催していく中でたくさんの素敵な人と出会いました。
旅をしたり海外に飛び出す人は人生に対してポジティブな人が多く、たくさんの刺激を受けることができました。
今までは、旅は若いうちだけ、世界一周は大学生とか遅くても20代のうちにやるものっていう固定観念のようなものがありました。
しかし
30代で世界一周した人
60代になってもまだなお精力的に旅に出ている人
素晴らしい挑戦を続けている人
…など、たくさんの素敵な旅人の方と出会うことができました。
みなさんから刺激をいただけたことで、僕も新しい目標を見つけることができました。
3回のイベントで非常にお世話になった勝呂さん。勝呂さんとThe Company Cebuには頭が上がりません(笑)。イベントの打ち合わせなどでもたくさんお話をさせていただく機会がありました。勝呂さんは人としても男としても本当にカッコイイ人でした。僕も勝呂さんのように素敵に歳を重ねていきたいと思いました。
僕の学校の講師でもあった小林さん。卒業後に今の職場のパンフレットをデザインする機会があったんですが小林さんの講義で教わったことをたくさん活かすことができました。在学中はピンとこなかったことも多かったですが(笑)、小林さんの講義は実践を意識した内容であったことに改めて気づきました。学校で教えるのは初めてとういことでうまくいかないこともあっただろうし僕には想像もつかないような苦労がたくさんあったと思います。でも小林さんが内に秘めている熱意は僕にはちゃんと伝わってました。僕は小林さんの最初の生徒になれて光栄でした。
ラスト旅トーク(第3回)で司会だけじゃなくゲストスピーカーも引き受けてくれた実希さん。また集客の面でも多大な協力をしてくださいました。何にでも挑戦する実希さんの向上心の高さにはとても刺激を受けました。
セブ全土で読まれている情報誌に取り上げていただきました。「セブで一番有名な南田」になった瞬間(笑)
参加者の方に後日お会いした時にいただいたもの。こんな素敵な気遣いができる人と出会えたことも幸運でした。
僕がお世話になった学校は少人数制をとっていて同期は9人でした(同じ時期にインターンとしてセブに来た栗山さんもいつも一緒に遊んでたのでここでは同期扱いにしときます。笑)。
年齢も職業も様々で、個性豊かな9人でした。
ほんとに変なやつばっかりでしたが(笑)、みんな毎日夜遅くまで勉強してるなど 、もとから優秀なのに加え努力家の人が多かったです。
日本ではたまに努力家と言われることもある僕ですが、おそらく一番サボってたのは僕でした(笑)。
構成上ここまで「旅トークを1人で開催した」みたいに言ってきましたが、同期のみんなはイベント中に僕の気づかなかったところもカバーしてくれるなど、まるで自分のイベントのように自ら考えてサポートしてくれました。
みんなのおかげで最後まで頑張れたし、一つの成功体験を得ることができました。
長期間一緒に生活することでぶつかることも多々ありました。
ぶつかることで自分の弱さや直さないといけないところもたくさん見えてきました。
社会に出ると、人とここまで長期間一緒にいたり深く関われる機会はほとんどないから、そういった意味でもすごくいい経験でした。
みんなとはここには書ききれないくらい色々ありましたが、6ヶ月間この9人で生活できて本当に良かったです。
これまでの人生で僕は出会いにだけは恵まれてきましたが、今回のセブも例外ではありませんでした。
みんなに出会えたことにすごく感謝しています。
卒業後、みんなは自分の目標を達成するために、日本各地や海外に散ってしまいました。
これからみんなは、それぞれの分野でどんどん活躍していくと思います。
それぞれ挑戦していく分野は違えど、これからも良きライバルとして切磋琢磨していきたいです。
同期みんなで行ったボホール島での1枚。ジャンプがみんな個性的(笑)
現アシスタントマネージャーの栗山さん。最後の2ヶ月くらいは一緒に過ごすことも多くていろんな話をしました。栗山さんは若さ故にたまにやらかしますが(笑)、すごくまっすぐで熱いものを持っている人でした。ラスト旅トークでたくさん集客できた時に、自分のことのように喜んでくれたのもすごく嬉しかったです。僕が仕事をする上で心がけていることに「客の期待の1%でも上回るものを提供する」というのがあります。栗山さんは間違いなくこれを実践している人でした。栗山さんはだいぶ歳下ですが、僕は心から彼を尊敬してます。栗山さんの今の良さを持ったまま、これからもまっすぐ成長していってほしいです。
8.僕にとってこの経験は何だったのか
「ビジネスを回す経験がしたい!」という僕の一言で始まった旅トーク。
僕が社会人になって一番時間をかけてきた「旅」を、イベントという1つの形にすることができて非常に幸せな時間でした。
また、素敵な旅好きの人と出会えたこと、旅好きの人同士を繋げる場所を作れたことに大きな喜びを感じました。
集客の面においては、今回は海外での開催だったということもあり、実施した集客方法はおそらく日本ではそのまま使えないでしょう。
また、ここまで散々「おれはすごいことをしたんだぜ」的なふうに書いてきましたが、決して斬新な集客をしたわけではありません。
いいイベントができたのも豪華なゲストスピーカーの方々、協力してくれた同期のみんな、参加者の方々のおかげです。
よく考えたら普通の人は当たり前に知っていることに、僕は3回のイベント開催を通じて気づいただけなのかもしれません。
しかし、
・海外という環境でどうすれば母数の少ない日本人を集めることができるか
・どうすれば自分がやろうとしていることを相手に伝えることができるか
・どうすればこの状況を変えることができるか
これらを「実践の場面で考える経験」ができたということが、僕にとってイベント開催の大きな意義だったのではないかと思います。
自分には厳しくありたいので、普段はあまり自分のことを褒めることはありませんが、
失敗を恐れず自分の苦手分野にもチャレンジしたこと
どんなに苦しくても最後まで諦めなかったこと
…これらは自分で自分を褒めてあげたいです。
人は諦めることを繰り返していくうちにどんどん諦めの閾値が下がっていくものだと思います。
もし今回どこかで諦めていたら、次何かのチャンスを得た時もどっかで簡単に諦めたかもしれません。
今回諦めずに最後までやりきったことは、これから何かにチャレンジする時に必ず活きてくると思います。
将来のことはまだ想像できませんが、どんな逆境にあっても諦めずに最後までチャレンジする自分でいたいです。
作成に4ヶ月もかかってしまった僕の超大作はいかがでしたでしょうか?
入れたいことを入れまくってたらとうとう18000字を超えてしまいました
…はたして最後まで読んでくださった方はいるのでしょうか(笑)。
もしいらっしゃいましたら本当にお疲れ様でした(笑)。
最後になりましたが、旅トークを応援してくださったすべての皆さま、本当にありがとうございました!
皆さまのおかげで貴重な経験をすることができました。
この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
この旅トーク開催で得た経験とみなさんへの感謝の気持ちを忘れず、これからも様々なことにチャレンジしていきたいと思います。
そして、これからもたくさん素敵な旅をしていこうと思います!
かなりの長文となってしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございました!
コメントを残す